節義 を たしなむべき こと 2004-12-23
先日 家族で 出水の ツル飛来地 へ 行く 途中、武家屋敷群 に 立寄ったのですが、 そこで 出水兵児修養掟 なる 一枚の 紙を 貰いました。
受取った 時 は 封建の 時代遅れの 心得 と 考えたものの、帰ってから 良く読んでみると、現代にも 必要な、男子たる 者 の 要諦 が 記されていました。
歳を とって いろいろ 経験してから 分かることかも 知れませんが、若い人にも 目を通して いただきたいと その 朗読書を ここに 掲げます。
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士(し)ハ 節義を 嗜(たしな)み申すべく 候(そうろう)
節義の 嗜(たしな)みと 申すものは 口に 偽りを言ハず、身に 私を構えず、
心 直(すなほ)にして 作法(さほう) 乱れず
礼儀正しくして 上(かみ)に 諂(へつ)らハず 下(しも)を 侮(あな)どらず、
人の患難を 見捨てず、己(おの)が約諾(やくだく)を 違(たが)えず
甲斐かいしく 頼母(たのも)しく、
荀且(かりそめ)にも 下様(しもざま)の賎(いや)しき 物語り 悪口など
話の端(はし)にも 出さず、
譬(たとえ) 恥を知りて、首刎(は)ねらるゝ とも 己(おのれ)が 為(な)すまじき事を せず
死すべき場を 一歩も引かず 其の心 鐡石(てっせき)の如く、
又 温和慈愛にして 物の哀れを 知り 人に 情けあるを 以って
節義の 嗜みと 申すもの也


杉山卓さん のこと